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アートメイクをしている人がMRI検査を受けられるか詳しく解説

アートメイクを行う上でMRI検査ができるか不安になっていませんか?

アートメイクは「毎日のメイクにかかる時間を短くしたい」「スポーツをしているとメイクが落ちてしまう」などの問題点を解決するメリットがありますが、MRI検査が受けられないという話を聞いたことがある人も居るでしょう。

この記事では、アートメイクをしている人が実際にMRI検査を受けられるか詳しく解説していきます。

目次

アートメイク後のMRI検査は”染料”次第で受けられる

結論から言うと、アートメイクをしている”ほとんど”の方がMRI検査を受けることができます。ただ、なぜアートメイクとMRI検査に関係があるか疑問に思う方もいるかと思います。

MRIを受けれるか受けれないかは、アートメイクをした方が施術に使用された染料の種類によって異なります。アートメイクに使用される「染料」の中に金属が含まれているものもあり、この金属がMRI検査を行う上で問題となる可能性があります。

MRI検査が受けられる染料

アートメイクに使用される染料は「金属が含まれていない」もしくは「微量の金属しか含まれていない」ものがほとんどです。そして、微量の金属中に含まれているほとんどが酸化鉄という物質です。アートメイクにおいて酸化鉄は染料として使用されており、そのほか一般的な化粧品にも酸化鉄が含まれてることがあります。

金属が全く含まれていないアートメイク用色素も販売されており、「オーガニック色素」と呼ばれることもあります。ここで言うオーガニックとは植物由来や有機栽培ではなく「有機化合物」という意味で使われています。有機化合物は炭素と水素を基本骨格とする化合物の総称で地球上に数多く存在していますが、医療アートメイクの染料として使われる有機化合物は「アゾ化合物」と呼ばれています。アゾ化合物を基本とするオーガニック色素の場合は金属を含まないためMRI検査で問題になることはまずありません。

アメリカやヨーロッパなど日本以外でもアートメイクは行われていますが、アートメイクに使った染料がかぶれやMRI検査中の火傷を引き起こすなど染料が問題視されていました。

「磁場と色素との相互作用により、色素沈着した領域に腫れや焦げが発生し、MRI画像の品質を低下させる可能性があります。」

参考(How Safe Is Permanent Makeup?):https://www.webmd.com/beauty/features/how-safe-permanent-makeup

これらを解決するためにFDA (アメリカ食品医薬品局: Food and Drug Administration) やEMA (欧州医薬品庁: European Medicines Agency) といったアメリカやヨーロッパの公的機関がアートメイクに使用できる染料の認可制度を設けました。認可を受けるためにはMRI検査中に熱傷を引き起こす金属の含有量を微量にするなど厳しい基準をクリアする必要があります。

日本には医療アートメイク用染料に対する認可制度などはありませんが、日本の医療アートメイクで使われている染料の多くはFDAやEMAの認可を受けたもので、安全性に関する一定の基準はクリアしています。

よって、基本的にFDAやEMAから認可を受けている染料を使ったアートメイクの場合、MRI検査を受けることができます。MRI検査の可否も含めて安心してアートメイクを行うために、きちんとした認可を受けている染料を使っているか確認しておきましょう。

MRI検査が受けられない染料

金属が含まれていない染料および微量の金属しか含まれていない染料の一方で、金属が一定以上含まれている染料を使った場合、MRI検査を受けられない可能性が高くなります。ひとつの目安として公的機関による認可の有無がポイントとなるため、事前にクリニックで確認しましょう。先述でいうFDAやEMAに該当します。

MRI可の染料を使用しているアートメイクはどこで受けられる?

アートメイクを提供しているほとんどの医療クリニックではFDAやEMAの認可を受けた染料を使っており、アートメイクを医療クリニックで行った場合は基本的にMRI検査を受けることができます。

“サロン”でのアートメイク施術は要注意

ただし、日本ではアートメイクが「医療行為」として認識されているという点に注意が必要です。医療行為ということは医師もしくは医師の指示のもとで看護師などがアートメイクの施術を行う必要があります。中には安いことを売りにしてアートメイクを行っているサロンなどもありますが、必要な資格や知識を持っていない可能性があり非常に危険です。実際に、資格を持たずにアートメイクを行って逮捕された事例もいくつかあります。また、アートメイク用の色素を取り扱っている海外の主なメーカーや代理店から購入できるのは医師に限られている場合がほとんどです。つまり、必要な資格を持たずに施術を行っているサロンなどでは原則として公的機関の認可を得ていない色素しか使えない、つまり最低限の安全性も担保されていないことになります。

そのため、アートメイクはきちんとした医療クリニックを利用しましょう。少なからず体に傷をつけることになります。染料はMRI検査の可否だけでなく、かぶれや炎症の原因となることもあるため、医療クリニックを選ぶ際には必ず認可を受けた染料を使用しているか忘れず確認しておくようにしましょう。

アートメイク後にMRI検査を受けるとどうなる?2つのリスクを解説

アートメイクを行った後にMRI検査を受けると、「火傷」や「MRI画像の乱れ」といった大きく2つのリスクがあります。どちらも染料の中に金属が十分に含まれていると起こる可能性が高くなります。

火傷を負うリスク

先述でも解説しましたが、MRI検査中は体が強力な磁石に囲まれている状態です。金属自身が発熱することで火傷を引き起こすおそれがあります。過去に国内でアートメイク後のMRI検査で熱傷報告があったのはアイラインのみですが、こちらも十分に注意が必要です。

MRI画像が乱れるリスク

また、MRI検査中に金属があると磁場が乱れることで得られる画像が乱れることがあります。それによって正しい画像診断、検査結果が得られなくなる可能性があります。

ただし、これらはあくまで染料の中に一定以上の金属が含まれている場合に起こる可能性が高くなりますが、FDAやEMAの認可が得られているMRI検査が可能な染料では、多くの場合で問題にならないことを知っておきましょう。

アートメイク後のMRIで注意すべき2ポイント

アートメイク後のMRI検査には「医師への申告・相談」「施術直後のMRIは避ける」の2つの項目において注意しておきましょう。

必ず医師に申告・相談をする

MRI検査を受ける前に、必ずアートメイク施術していることを医師に伝えるようにしましょう。公的機関からの認可を受けている染料を使用してアートメイクをした場合でも、MRI検査で何らかの問題が発生する可能性はゼロではありません。火傷まで至る可能性は低いですが、人によって検査中にピリピリしたり熱を感じることがあります。

そのため、MRI検査を行う前に必ず医師にアートメイクの施術経験があることを伝え、安全に検査が行えるようにしましょう。もし、アートメイクの施術前にMRI検査が決まっている場合は、先に検査を済ませる方が良いでしょう。なるべくリスクを回避することが重要です。もしも検査中に熱感があるときはすぐに周りの人に知らせて検査を中止するなど対応してもらいましょう。

施術直後のMRIは避ける

アートメイク直後は染料が多く残存している時期のため、火傷やMRIによる検査の影響を受けやすくなっています。特別な事情がない限り、アートメイクの施術直後にMRI検査を受けることは避けるようにしましょう。また、MRI検査を行う前にアートメイク施術した時期を医師に伝えることで、検査をスムーズに進めることができるかもしれません。高いリスクを負ってまで検査を行う必要はないかもしれませんが、MRI検査が必要な時に実施できずに重要な変化を見落とすことはあってはいけません。

アートメイクは適切な医療クリニックで施術を受けよう!

アートメイクはリスクを理解して安全に施術をすることで、メイク時間の短縮や運動中のメイク崩れを気にしなくて良いなどたくさんのメリットがあります。安全にアートメイクを行うには適切な医療クリニックで認可を受けた染料を使うことが大切です。

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この記事を書いた人

これまで培ってきた経験を活かし、アートメイクに関する疑問やお悩み、おすすめ情報等を皆様にご紹介します。

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